皮下脂肪と内臓脂肪~体脂肪の付き方で変わるダイエット方法~
まず初めに皆さん、体脂肪は何か、どんな働きをしているのかご存知でしょうか。
脂肪という言葉を聞くと「脂肪がついている=ダイエットしなきゃ!」「太っている」などのマイナスイメージを連想される方が多いのではないでしょうか。
自分に合ったダイエット方法を知る前に、体脂肪とは何か理解を深めましょう。
目次
体脂肪とは?
体脂肪とは体に貯えられた脂肪のことで、主に脂肪細胞に貯えられています。
体脂肪の役目
脂肪細胞は、体の機能を正常に保つために必要なホルモンなどの物質を作り出しています。
女性にとっての体脂肪は正常月経の維持、妊娠・出産などに不可欠です。
また、エネルギー源を貯蔵して体温を保つ働きや、外部からの衝撃から内臓を守る役目もあります。
上記のように身体には、大事な役目を果たす体脂肪も必要とのことがわかったかと思いますが、なぜ体脂肪は増えるのでしょうか。
体脂肪はなぜ増える?
体には、飢餓になった時に耐えられるように、食事から摂取して使い切らなかったエネルギーを蓄えるといった仕組みがあります。
肝臓や筋肉にもこの余剰エネルギーを蓄えることができますが、その量には限りがあり、蓄えきれなかった分が脂肪に変換されてしまうのです。
多くの方が勘違いしてしまうのが、脂質を多く含む食材が脂肪になると考える方が多いのですが、実は、主にエネルギー源となる三大栄養素に炭水化物、たんぱく質も取りすぎてしまうと体脂肪として蓄積される可能性があります。
どの食材においてもお食事の食べすぎは体に悪影響を与えてしまうことがわかりますね。
それでは、今回の本題であると体脂肪のつき方で変わるダイエット方法をご紹介していきますが、体脂肪のつき方には2つのタイプがあることはご存知でしょうか。
体脂肪の種類
体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類のタイプがあります。
そのタイプによって、太りやすい部位、太りにくい部位、何を食べたら太りやすいということが異なります。
では、どのような違いがあるのでしょうか。
皮下脂肪
皮膚のすぐ下の皮下組織にできる脂肪を指します。
外部からのクッションの役割や、寒さに備える役割を担う皮下脂肪は、身体を維持するために必要なものです。
お腹(特に下腹部)、お尻、太ももなどにつくことが多く、一度ついてしまった皮下脂肪は落ちにくいです。
内臓脂肪
内臓脂肪とは腹筋の内側の壁、腹腔内についている脂肪のことで、主に小腸を包んでいる腸間膜という場所に付くことが多いです。
皮下脂肪とは逆に、短期間で蓄積されやすいですが、落ちやすいという特徴があります。
皮下脂肪、内臓脂肪ともにいずれも体脂肪のことを示しておりますが、蓄積する場所も異なります。
自分がどちらに当てはまるかによって見た目も、身体に与える影響にも違いがあります。では、どのように違うのでしょうか。
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
皮下脂肪
・皮膚と筋肉の間に脂肪が蓄積する。
・下半身に多く脂肪がつく。
・脂肪がじわじわとつき、減らしにくい。
・二の腕やお尻、太腿などに脂肪がつきやすい。
内臓脂肪
・お腹の内臓周辺に脂肪が蓄積する。
・上半身に多く脂肪がつく。
・脂肪がつきやすく、減らしやすい。
・血圧、血糖、コレステロールなど複数の健康リスクを抱えやすい。
・男性に多い肥満タイプ。
体に与える悪影響
上記の通りどちらも体に悪影響を与えますが、特に糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こすリスクが高いのは、「内臓脂肪」です。
人間の身体の2割前後は脂肪でできており、女性の場合は皮下脂肪が多く、男性は内臓脂肪がつきやすいことということがわかっています。
内臓脂肪の量は、日本では一般的には腹部CTスキャンを用いて測定されます。
内臓脂肪面積、つまり身体の断面積に占める脂肪の面積が100cm2を超えると内臓脂肪型肥満となり、ウエスト周囲径でいうと、男性なら85cm、女性なら90cmが内臓脂肪面積100㎠に相当します。
皮下脂肪は、外部からの圧力に対するクッション、また寒さ対策の役割を担っています。
ただし、皮下脂肪が異常に増えると見た目だけでなく、膝や腰など整形外科的疾患のリスクが高まります。
肥満基準
肥満や低体重(やせ)を判定するために、国際的に用いられている体格指数がBMIです。
【BMIの計算式】
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)×身長(m)]
【肥満度の分類】(日本肥満学会)
BMI < 18.5 :低体重
18.5 ≤ BMI < 25.0 :普通体重
25.0 ≤ BMI < 30.0 :肥満(1度)
30.0 ≤ BMI < 35.0 :肥満(2度)
35.0 ≤ BMI < 40.0 :肥満(3度)
40.0 ≤ BMI :肥満(4度)
BMIの計算式は世界共通ですが、肥満度の分類は国によって異なります。
日本肥満学会の定めた基準ではBMI25以上だと肥満となり、生活習慣病のリスクが高まるとされています。
なお、BMIの標準値は22です。[身長(m)×身長(m)]×22で計算すると統計上、生活習慣病などになりにくいとされる標準体重が分かります。
ただしBMIからは、体重に占める脂肪と筋肉の量、内臓脂肪と皮下脂肪の比率までは分かりません。
見た目は太っていなくても筋肉量が少なく脂肪が多いタイプの人もいますので、あくまでも目安としてください。
女性特集
先ほど女性には皮下脂肪が多いと記載しましたが、なぜ女性は皮下脂肪が増えやすくなるのでしょうか。
皮下脂肪型肥満は主に皮下組織に脂肪が蓄積するタイプの肥満で、お尻や太ももなど下半身の肉づきが良くなるその体型から、「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。
女性は授乳期のたくわえとして皮下脂肪がつきやすいため、女性に比較的多くみられます。
ちなみに日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準で女性のウエスト周囲径の基準値が男性より大きい値となっているのも、女性の方が皮下脂肪のつきやすい傾向があるためです。
女性に多い皮下脂肪ダイエット方法
ダイエットは運動2割、食事8割と言われておりますが、実際にはどのような方法で解消することができるのでしょうか。
皮下脂肪になる原因
・カロリーオーバーのお食事
・甘い物をよく食べる
・睡眠不足
・運動不足
・自律神経の乱れ
・お酒の飲みすぎ
・加齢による基礎代謝量の低下 などが挙げられます。
改善策
食事:生活リズムを改善し、自分の消費カロリーに合ったお食事、栄養バランスの整ったお食事で食べすぎを防ぎましょう!
運動:基礎代謝量が多いほど、効率良く皮下脂肪を落とせるため、まずは筋トレで筋肉を増強して、基礎代謝アップを目指していきましょう!
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